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2013年12月

ブログも毎回たいへんだ

 1228日午後8時、赤羽の喫茶店トゥモローでこれを書いている。

 今年は、「桃太郎日記」も 五回書いて終わりになる。

 

 本当は一週間に一回位書いてもいいんだけど、落語家や身内、親戚などが見ていると思うと、気分が乗らず、書く気にならなくなって、つい少ない回数となってしまう。

 

 しかし、日本中どこへ行っても、色んな人に「桃太郎さん、見ていますよ。面白いですよ」と言われると、たまには書かなければ思って、今日ここに重い筆を取っている。

 

 先日、ある青年に「ある落語家と知り合いになったけど、どうやって付き合っていったらいいですか」と相談を受けたので、教えてやった。

 できるだけ落語の話をしない事

 ②他の落語家の話は絶対しない事

 

 以前、談志師匠と一緒の地方の落語会で、落語会関係者が、楽屋へ来て、談志師匠に「この間うちの町に、○○という落語家が来ましたよ」と言ったら、「それがどうした、それが俺に何の関係がある?不愉快だから、帰る」と怒りだして、落語会が中止になりそうな事があった。

 ある亡くなった師匠が、横綱大鵬と同席する機会があって、その時に大鵬に相撲の話をしたら、とてもイヤな顔をされたと言っていた。この話は30年前に聞いたのだが、とても勉強になった。

 

 又、柳昇の親しい金持ちのおばあさんで、山尾さんという人がいて、柳昇とはちょくちょく逢っていた。

ある時山尾さんが、「私、桃太郎さんて好きなのよねー」と言ったら、柳昇がとても嫌な顔をした」と山尾さんが言っていた。

 師弟でもこれである。もし他の落語家の話をするなら、悪口を言えばいいのである。

 談志師匠に「うちの町に○○という落語家が来ましたが、あれはダメですねえ」と言えば、おそらく談志師匠は、「そうだ、あいつはバカだ」と言って丸く収まったろう。

 中には、「うちの町に○○という落語家が来た」といって、その新聞の記事を送ってくる人がいる。落語家は、そういう事が一番嫌いという事に気がつかないのだ。完全なKYである。

 

③相手の趣味を見つける

  たとえばもし、俺と付き合いたいとしたら、映画、読書、ヤクザ、京都、ビートルズ、プレスリー、ビーチボーイズ、食べ物、女、オカマ、病気とこれらの話をしていれば、俺は楽しくなってくる。

特に女の話が一番面白い。

 落語家では、金太郎、蝠丸、笑遊、伸治、文治、鯉朝、鯉斗、遊松、昇羊、この連中の女話は面白い。

 尚、来年の芸協祭りの桃トークでは、「芸協イケメン生だしトーク」というタイトルで、俺が司会で鯉斗、竹の子、遊松、昇羊が、出演する。

  

 とにかく、付き合う落語家を褒めていれば、まちがいないという事だ。そして、俺を含めた他の落語家の悪口を言ってればいいのだと教えた。

 柳昇も、「どうせ俺だって、悪口言われてるんだ」と言って、悪口をバンバン言っていた。

短歌まで作っている。「悪口を言ってはいけぬと言うけれど 言ってる時の楽しさすごい」なんてね。

 まあ、全農の佐藤明さんの様に、落語の話はしない、女の話もしない。でも一緒にいると楽しい。こういう人が一番いいのだ。

 

 三遊亭好楽さんが、池之端にしのぶ亭という寄席を建てた。先日初めて出演したが、三階建ての立派な寄席である。

好楽さんは、我々世代の勝ち頭である。落語協会に居た時は、林家九蔵という芸名で、九ちゃんと言われてみんなに好かれた。 

 

 落語協会が、小三治会長の後継者がいなくて困っているらしい。

好楽ならば、小三治会長の次の立派な会長となると思う。信望もあるし、金もよく使う。 役者みたいな顔で、奥さんも子供さんもいいし、家庭的にとても恵まれている。強運な男である。

そして、その後は小朝に譲れば、本当はベストなんだけどなー。

 今更言っても、仕方がないが、落語協会の分裂騒動というのは、未だに尾を引いているんだねえ。 

  それにしても、落語協会はどうしちゃったのかねえ。前座のしつけがなっていない、挨拶もろくに出来ない。他の三派の方が、前座がしっかりしている。上の者が、ちゃんとしつけていないのだろう。

 

落語協会が良かったのは、先代文楽師匠が会長だった頃だろう。

あの頃は最強だった。もっとも文楽師匠が生きてれば、分裂騒動もなかったろう。

そういう芸協も、その頃が全盛だったが、これも時代で仕様がないんだろうねえ。

芸協にだって、挨拶の出来ないヤツもいる。俺の弟子だって、「明日師匠の家へ行きます」なんて奴もいる。これは「明日師匠のお宅へ伺います」というのが本当であるが、俺も面倒臭いから、注意をしなくなった。

 

 先代文治師匠が存命の頃は、厳しかったから、よく小言を言われた。

芸協は、今の桂文治にその役目をやってもらいたいと思う。 

 

 

 円丈さんの『落語家の通信簿』という本で、「野球評論家は元プロ野球選手だが、落語評論家は元素人だから、落語家を評論する資格がないと書いている。

 

それは一理あると思う。元素人だから、結果論は書けるが、落語家にああしろ、こうしろと指導する事ができない。

 という事は、落語も出来て、評論もできるという人物は、日本で落語評論家は、高田文夫さん一人という事になってしまう。

 しかし、五十年間落語を聞き続けている、花井伸夫さん、吉川潮さん、一年間寄席へ通い続けて『新宿末廣亭』という本を出した長井好弘さん、そして、他の人には書けない痛快な文章を書く瀧口雅仁さん、芸人の好き嫌いなく寄席に通い続ける堀井憲一郎さん、そして『花は志ん朝』の本を書いた大友浩さん、この六人の人は、俺は評論家として認めている。

 

 それではみなさん、良い年をお迎えください。

来年は、芸協事務局の片岡さんと極道の話をいっぱいしたいね。

 最後に1月12日、チバテレビ『お茶の間寄席』のトークコーナーに桃太郎夫婦が出演します。日曜日の午後6時5分からです。

Ochanomayose_12

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